【中学受験本】購入読者 感謝特典
数ある書籍の中から拙著をお選びいただき、心より感謝申し上げます。
大型書店では『中学受験は親が9割』『中学受験に合格する子の親がやっていること』など、親の関わり方や家庭内のマネジメントに焦点を当てた本が目立ちます。
それだけ、親の関わり方が受験の結果を左右するという現実があるのです。
この特典では、親が今日からすぐに始められる実践的な取り組みとして、以下の2章をご用意しました。
第1章 今すぐできる!「国語の成績を上げる家庭内習慣」
中学受験では、算数や理科は繰り返し練習すれば成果が出やすい一方で、国語の成績アップは一筋縄ではいきません。
読書習慣があり、国語が得意なお子さんには不要かもしれませんが、苦手意識のある子にこそ、家庭での“日々の習慣”が力になります。
「家庭内で実践できる習慣」の例
音読(1日5分でもOK)
3行要約ゲーム(文章を3行で要約してみる)
親子の「説明ゲーム」
例:「今読んだ文章のあらすじを説明してみて」*下記で詳細を説明
国語力は“語彙力”と“読解力”の積み重ねです。塾では対策しきれない「基礎の底上げ」を家庭で行いましょう。
*習慣化については「目標達成ノート」が役立ちます。右上にあるルーチン行動表だけでも有効。上から2~3項目までは100%達成できる項目を記入(朝のおはよう、朝食を食べた等)出来たら⇒〇 出来なくてもXは厳禁 本のマニュアルに従ってください。〇付けが楽しくなるように持っていく。いつからでも始められる達成ノートです(元旦から始める必要なし)
読書アプローチ
例えば、みくに出版の『中学入学試験問題集 国語編(男子・女子共学校)』は、1冊3,500円と高価ですが、良質な文章が多数収録されています。
全てを解く必要はありません。むしろ「問題を解く前に、まず読むだけ」にしましょう。
面白そうなノンフィクションや文学作品を親子で選び、その文章を読む
解かずに「読む」だけでも力になります
居間など目につく場所に置いて、すぐに手に取れるようにする
子どもが気に入った文章(選んだ文章)について、説明(要約)してもらう⇒親子の「説明ゲーム」
例:3校ぐらいの問題文を読んだら「一番気に入った文章の問題を解いてみようか」と問題を解かしてください。
自分が気に入った文章(内容)なので正解率も高く出ます。
『最高の勉強法』(安川康介)で記憶定着に効果的な分散学習が書かれています
復習の黄金スケジュール(科学的に証明済み)
1回目:初回学習の翌日
2回目:7日後
3回目:16日後
4回目:35日後
(DaiGo氏『超効率勉強法』では5回目=62日後も)
このように、「何度も繰り返すことで記憶が定着する」ことは科学的にも証明されています。
算数や理科だけでなく、国語や社会も対象
「説明ゲーム」での復習が特に効果的
自分の言葉で説明=理解の証明
親は「チェック役」「相手役」として支える
親が“いっしょにやる”姿勢が鍵
特に算数は、親子で同じ問題を解くことで、モチベーションも上がります。
算数や暗記科目で競争ゲーム(ただし、子どもに勝たせて自信を)
算数は「一緒に解く」ことで理解が深まります。
必ず復習スケジュールを意識して繰り返してください。
あなたが(親が)間違いノートをつくるのも効果的です(子供が作成しない場合です)
※親御さんが算数に苦手意識がある場合は、第三者(塾・家庭教師など)の検討を。
推理小説のススメ
国語力を伸ばす上で、推理小説の読書も非常に有効です。
論理的な構成(動機→展開→結末)で読解力が養えます。
江戸川乱歩の作品は難解すぎず、読みやすい
古典的文体ながら「心情把握」「筆者の意図」を読む練習に最適
上智大学の渡部昇一教授は、子供の頃江戸川乱歩の作品を読んで育っています。
渡部昇一先生の論理的な発想は、思考力や読解力が子供時代に養われたからでしょう。
江戸川乱歩作品のオススメ順です。
『怪人二十面相』:シリーズの入口で明智小五郎と怪盗二十面相の対決
『少年探偵団』:勧善懲悪のわかりやすい構成
『青銅の魔人』:やや長編だが本格的な読み応えあり
特に「ポプラ社版少年探偵シリーズ」は、小学生向けにリライトされており、表紙も親しみやすくおすすめです。
江戸川乱歩作品は大人向けもあるので子供向けの本を購入してください。
「今読んでいるマンガのあらすじを説明してみて」⇐親子の説明ゲームです
日本史のマンガや地理や理科のマンガも役立ちます。
『東大生の8割が小学生時代に“◯◯◯”を読んでいた』
この◯◯◯に入るのが:下記のマンガです。
『学習まんが 日本の歴史』(小学館)
『ドラえもん 科学ワールド』
『コナン まんが探偵学習シリーズ』
『歴史人物伝まんが』
中学受験向けの雑誌:プレジデントFamilyなどが取り上げています。
極めつけは「東大生協調査」です。
「東大生の約8割が、小中学生のころ『学習まんが』を読んでいた」と回答。
特に『ドラえもん科学シリーズ』『日本の歴史(小学館)』『コナンの探偵シリーズ』は人気が高かった。
そして有名な明治大学教授の齋藤孝氏(教育学者)
「知識の土台づくりに、マンガは非常に有効。活字と比べて“入り口”として抜群の働きをする」
安川康介(医師)
「視覚的・ストーリー的に記憶に残るため、マンガは“忘れにくい”学習素材」
マンガを読ませただけでは伸びません!
以下のような工夫・声かけ・読み方が大事です
子どもが読んだ内容を説明させる アウトプット → 理解と定着につながります。
マンガと問題集をリンクさせる。
例:江戸時代の歴史マンガに出てくる内容と問題集をリンク。
歴史マンガ(地理や理科のマンガ)を読むことで解くことができる問題を親がピックアップしておく等
小学生6年生になってマンガを購入しても、マンガを読むことに時間を取られてしまいます。
「子供が不得意な箇所」を「マンガで補強」できないかを親が判断してください。
難関校の出題にも使われた作品
ベストセラー本 『成瀬は天下を取りにいく』(宮島未奈)
→ 豊島岡女子や栄東で実際に出題。
→ 難易度高めだが、出題される=読解レベルが高い証拠。
つまり、「出題された小説」を読むことが、最も効率的な読書です。
みくに出版の『中学入学試験問題集 国語編(男子・女子共学校)』で出題された本を購入すればハズレなしです。
問題文に出題できる本は高いレベルの本です。(筆者の意図を読むのに最適本、心情把握が必要な本、論理展開しっかりしている本)
*心情的把握とは単に「嬉しい」「悲しい」といった感情ではなく、その感情の背景にある行動や表情や体験などを総合的に把握すること。マンガ本では身につきにくい国語力が試されます。
最後に
国語力は一朝一夕には伸びません。
「一緒に本を選び読む」「読んだ内容を話す」「ゲーム形式で復習する」
――そんな家庭内習慣が、合格への土台をつくっていきます。
『最高の勉強法』(安川康介)とDaiGo氏『超効率勉強法』の共通項目について
1、アクテイブコール
2、分散学習
下記は余力あれば(又は夏休みや夏休み後に検討)
3、インターヒーリング(DaiGo氏の青チャートバラバラ勉強法と同じ)
「アクテイブコール」と「分散学習」
いかに実践していくかはPDCAを回す必要あり
ここは親がPDCAを回していきます。
最後のAはアクションのAではなく、アジャスト(調整)のAです。
あなた(親)が計画を練り(Pプラン)、実行し(DO)、振り返り(Cチエック)をする必要があります。
そして修正すべき箇所があれば修正していく(A)
算数を例に取ります(表題は国語力のアップですが算数が例です)
算数の問題を間違え、1日後も解いたが間違えた場合
その後に解くのが7日後です。
7日後も100%間違えるでしょう。
人間は同じ間違いを繰り返す傾向があります。
同じ箇所で何度も間違いをする。
理解できていないのです。
ここは「分散学習」ではなく、「連続反復」で修正すべきなのです。
効率的な勉強方法を知った。勉強プランを考えた⇒Pプラン
子どもと一緒に実践した⇒D行動
テスト結果悪い、問題を間違えた⇒どこが悪いのか、何が足りないのか⇒Cチェック
悪かったと思われる箇所や勉強方法の見直し⇒Aアジャスト
情報や知識通りに進まない場合(例:分散学習が機能しない場合)は、あなたが(親が)PDCAを回していかないといけません。小学生の子供には無理です。
1回だけ回すのではなく、受験が終わるまでPDCAを回してください。
受験が終われば終了です。頑張ってください
終わりが見えない場合はキツイです。
期限が分かっているので頑張れるはずです。
入試が終われば終了です。
第2章 受験生の親がやるべきこと5選
1. 家庭の“空気”が学力を決める
「勉強しなさい!」と突然言うよりも、いつでも集中できる雰囲気づくりが大切です。
そのために意識したい基本の3つ:
食事(特に朝食をしっかり)
睡眠(生活リズムの安定)
声かけ(まず親から笑顔で挨拶を)
たとえ子どもとケンカしてしまっても、親は引きずらないことが大切です。
家庭がピリピリしていると、子どもは不安になります。
まずは親の笑顔から。スマイルandスマイル!
2. 成績が下がったとき、親がかけるべき一言
テスト結果が悪かった時、つい言ってしまいがちな
「なんでできないの?」という言葉。
それは、子どもの脳を止めてしまうといわれています。
代わりに、明るくこう声をかけましょう:
「また一緒にがんばろうね!」
叱責より、共感と分析が重要です(分析はあなたの役割です)。
「why so(なぜ成績が悪かったのか)」と分析。
そして修正していく。
参考:『最高の勉強法』(安川康介)では、記憶定着に効果的な「分散学習」や「アクティブ・リコール」が紹介されています。
「分散学習」や「アクティブ・リコール」が上手く機能しなかったのはなぜ?
Why so(なぜ、そうなのか?)を上手く使いましょう。
3. 成績表より「ノート」と「消しゴム」を見ましょう
成績はあくまで結果です。
それよりも、ノートの使い方と消しゴムの減り方を見てください。
それらには、子どもの努力の痕跡が詰まっています。
ノートを使い消しゴムも消耗しているなら、それにこたえてあげるのが、あなた(親)の役割です。
*子供を怒るのではなく、あなたの戦術(勉強の進め方)を見直しましょう。
4. 塾や模試を“評価の場”にしない
模試や塾の成績は、子どもにとってもプレッシャーです。
だからこそ、親は「評論家」ではなく「応援団」でありましょう。
模試後にはまず「お疲れさま、がんばったね」と声をかける
結果だけでなく、過程を見守る
失敗も成長の一部として捉える
自分の子どもを一番に守ってあげなければならない。
それはあなたの役目です。
5. 合格は「家族の勝利」、失敗も「家族の糧」
中学受験は、親子で取り組むプロジェクトです。
プロジェクトリーダーはあなた(親)です。
志望校合格は「短期目標」にすぎません。
本当の目的は、「子どもが将来にわたり、幸せに生きられる力を身につけ、幸せに生きてくれること」です。
たとえ合格しても、親の顔色ばかりうかがう子に育ってしまっては、本当に成功したと言えるでしょうか?
中学受験の“その先”にあるもの
首都圏や関西圏など、ごく一部の地域に住んでいる人しか中学受験はできません。
つまり、受験のチャンスがあること自体が特権です。
そして、たとえ失敗しても、これからの人生には何十回もチャンスがあります。
中学受験の経験は、確実に将来に効いてくれます
公立中学に進んでも、受験組は数学で「無双状態」です。
中学受験の算数は、論理的思考力のトレーニング
その力は、高校・大学・社会人になっても生きます
「中学受験の算数は、勉強というより“考える訓練”だった」
── 東大理系男子(『東大生110人アンケート』より)
中学受験は「知識の詰め込み」ではなく、「頭の使い方を学ぶ機会」です。
子どもは受験のことを、ずっと覚えています
「疲れているのに塾の送迎をしてくれた」
「日曜に模試会場までついてきてくれた」
「受かった時、一緒に泣いて喜んでくれた」
それは親としての“姿勢”が問われる時間でもあります。
言うなれば、**中学受験は親の“リトマス試験紙”**なのかもしれません。
完璧な親なんていません。100点は取れなくて当たり前です。
でも――
「親として恥ずかしくない点数」を取りたい。
偉そうなことを並べましたが、結局はひとつ。
子どもへの愛情さえあれば、大丈夫です。